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2016年2月28日 (日)

合田佐和子

数日前、画家の合田佐和子さんが2月19日に
75歳で亡くなったというニュースを目にしました。


「幻想的な作風」といわれる彼女は、1940年に高知市に生まれ、
武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)を卒業後、20代から
オブジェを制作し、また、寺山修司主宰の「天井桟敷」や
唐十郎の「状況劇場」の舞台美術やポスターなども多く手がけました。

廃品を使用した彼女のオブジェは、第2次大戦の空襲によって
廃墟と化した高知の街が原風景になっているとも言われています。


Watchangels1964

「Watch-Angels」(1964年)


・・・というようなことを書きながらも、合田佐和子さんについて
私は決して詳しいわけではありません。


ただ、彼女を初めて知ったのは、もうずいぶん昔のことです。

いわゆるロック好きなバンド少女だった私は、
10代の半ば頃から京都のライブハウスへ出入りして、
ずっと年上の「お兄さん」、「お姉さん」達の音楽仲間に入って、
いちばん年下の「お子さま」扱いをされていました。

年上の彼らからは、私の知らない曲をたくさん教えてもらい、
また、影響も受けたので、自分の年齢よりもかなり上の
世代の音楽も好きになりました。

そんな彼らの中に舞台や美術好きな男性がいて、
私に合田佐和子という画家を教えてくれました。

「ロックマガジン」という雑誌の表紙も書いていたので、
音楽好きな人達にも馴染みがあったのでしょう。

初めて彼女の作品を目にした私は、
自分にはあまり記憶のない、ちょっとアングラな70年代の香りと、
その幻想的で退廃的な雰囲気に、少し背伸びした感じもして、
惹かれたことを覚えています。


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「マレーネ・ディートリッヒ」(1973年)


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「くわえタバコのディートリッヒ」(1973年)


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「ルー・リード」(1977年)


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寺山修司演出「中国の不思議な役人」のポスター(1977年)


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唐十郎の戯曲「吸血鬼」の文庫本表紙


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「Louise Brooks」(1984年)



1991年に朝日新聞で連載された中上健次の小説の挿絵では
毎回目だけを描いて話題になった、ということなので、
「眼」に対する思い入れも多分にあったのでしょうね。


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挿絵として描かれた連作「眼」(1990~1991年)のドローイング


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「マレーネの眼」(2006年)

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「90度のまなざし」(2003年)



そういえば、ずっと昔、京都の古本屋で
彼女の作品集「ポートレート」(1980年)を買ったことを、
突然思い出しました。

きっと、まだどこかにあるはず・・・

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アート」カテゴリの記事

コメント

合田佐和子さん。
初めてこの人のことを知りました。
「退廃」を「ノーブル」に表現してしまう手練れ。
そんな感じの、とっても不思議な第一印象でした。
新しい興味を与えていただいて、有難うございました。

投稿: gloriosa | 2016年2月28日 (日) 19時59分

gloriosaさんnote
合田佐和子さんは、その作品や活躍した場からしても、
いわゆるとてもメジャーな画家というわけではないのでしょうね。
作品にはもっとアクの強いものもいろいろありますが、
ここでは私の比較的好きな作品を挙げました。
『「退廃」を「ノーブル」に表現してしまう手練れ』とは
さすがgloriosaさんの表現ですね!本当にそんな印象です。
こちらこそ、ありがとうございます。

投稿: hanano | 2016年2月29日 (月) 00時03分

合田佐和子・・・寺山修司や唐十郎などとともに活躍していたというのに画家の名を初めて聞いたような気がします。
でもこの絵はどこか見覚えがあるような。。。
今ネットで調べたところ幻想絵画とありますが、魅力的な画法ですね。絵画技術とセンスの高さが必須の技法だと思います。
こういう技術の画家が亡くなるのは寂しいですね。
画家の75歳はこれからというところがあるのです。

ところで、Hananoさんロック少女だったのですね!
その頃の楽しいお話聞かせてくださいねwink

投稿: おキヨ | 2016年2月29日 (月) 13時40分

おキヨさんnote
おキヨさんがご存知ないということは、やはり
合田佐和子さんは結構マイナーな画家なのですね。
画家の75歳というのは、まだまだこれからなのですか。
きっと、円熟の後の、さらなる新たな境地にも
達することのできる年齢なのでしょうね。
ところで、そうなんですよ、10代頃の私は特にパンクロックが好きで、
バンドで歌ったりもしていました(今のブログのイメージでは
「意外!」と言われたりもするんですけど・・・coldsweats01
ただし、楽器はとっても下手でしたsweat01
今でも、何かの楽器を上手に演奏できる人は憧れで、尊敬しますheart04

投稿: hanano | 2016年2月29日 (月) 18時33分

hananoさん

画家は召されても作品が残るものです。
それがどういうことなのか、私には分かりませんが、恐ろしくもあります。
私の先生もすでに齢70歳を過ぎましたがお元気で、時折訪ねると励ましてくださいます。
hananoさんのプロフィール画像の、藤田先生の筆跡にも、随分と励まされたものです。
合田先生の「眼」は素晴らしいですね。


銀瀧

投稿: 銀瀧 | 2016年2月29日 (月) 19時33分

銀瀧さんnote
「画家は召されても作品が残るもの」
何かを創り出すということを深く考えさせられる言葉です。
恐ろしくもある・・とおっしゃるのは、銀瀧さんご自身が
作品を創造する立場の方だからこそのお気持ちなのでしょうね。
このブログには、銀瀧さんやおキヨさんといった画家の方々が
訪ねてくださっていますが、折々に優れた感性による
言葉を残していただけるのが、私にとって発見であり、
刺激であり、とてもありがたく思っています。
プロフィール画像の「カフェにて」については、
いつかまた記事に書けたらと思っています。
私も「眼」はとても素晴らしいと思いました。


投稿: hanano | 2016年2月29日 (月) 23時18分

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